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パパ読ンデ

光を越え、事象の地平面で逢いましょう

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圃場の葛藤

妻と子らを連れて、母の畑へ農作業をしに行きました。

春に植えたジャガイモがもう三十センチほどの

高さに成長していて、その早さには驚かされます。

その育ち盛りの濃い緑の葉に虫に喰われた部分がありました。

齧った犯人はニジュウヤホシテントウ。

名前からするとナナホシテントウの星が

二十八に増えただけといった感じがありますが、生態は大分違います。

ナナホシテントウは肉食性で、

幼虫の時からアブラムシを常食としています。

ニジュウヤホシテントウは草食性なので、

植物の葉、特にジャガイモの葉が大好きです。

母からはジャガイモが駄目になってしまうから、

ニジュウヤホシテントウを抹殺せよ、

と指令がでているのですが、

昆虫好きの私には、殺してしまうのがためらわれました。

ナナホシテントウはアブラムシを食べるから良い虫で、

ニジュウヤホシテントウは悪い虫というのは、

人間からみた勝手な言い分に過ぎません。

愛嬌のある姿をしているナナホシは、

昆虫の中でも可愛い虫として世間一般に容認されています。

しかし、その本性は獰猛な肉食のハンターです。

生きているアブラムシに喰らいつき、命を奪って食べています。

ニジュウヤホシは木にくっついて葉っぱを食べている

コアラみたいなもので、おとなしい草食系です。

だからイメージだけならニジュウヤホシの方が

優しそうでいい虫のような気がするのですが、

やはりニジュウヤホシが嫌われるのは、

単に人間との利害が対立しているからなのでしょう。

ジャガイモを食べるのが、人間なのかニジュウヤホシなのか、

問題はそこなのです。

いくつかのジャガイモをニジュウヤホシに分けてあげれば済む話なら

それで手を打っても私はいいのですが、

このまま手をこまねいていたら、私が口にできるジャガイモは、

ほんの僅かになってしまうでしょう。

ジャガイモにとっては、

どちらに食べられたとしても結果は同じなので、

「どっちも俺を食べないでそっとしておいてくれよ」

というのがジャガイモの本音ではないでしょうか。

しかし私も可愛い息子達を育て上げる責任があるために、

一々食物の言い分を聞いているわけにはいきません。

普段から米や肉や野菜、

その他多くの生物の命を奪って私は生きています。

自分で直接手を下しているわけではありませんが、

ステーキを食べれば牛を焼き殺しているのと同じですし、

米を食べれば稲の赤ちゃんを釜茹でにしているわけです。

そんな数多の命を日々摂取しなければ

どんな生き物も生きてゆけないのですから、

私が生まれてから現在まで命を維持してきたために、

礎となった命が一体どれだけの数に上るのか見当もつきません。

そしてその一つ一つの命が私の命を成り立たせ、

結果的に私の命はそれらの命の集合体と言うことができそうです。

生きるためには食べる、食べる為には殺す、

それを毎日繰り返しているのですから、

ジャガイモを収穫するにあたって

今更ニジュウヤホシを殺すのを躊躇していては、

今まで食してきた命に申し開きができません。

だから私は夏のような太陽が照りつける中、

より多くのジャガイモの命を食べる為に、

ニジュウヤホシを手当たり次第に石で潰して廻りました。

葉の裏に産み付けられた卵も念入りに擦って破壊しました。

ジャガイモだけでなく、潰したニジュウヤホシ達の命もまた、

間接的に私の命の一部分となってくれる筈だと思いながら。












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  1. 2010/06/06(日) 00:19:20|
  2. 人間ライフ
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