パパ読ンデ

光を越え、事象の地平面で逢いましょう

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開拓の魂

天気がいいので、家族でバーべキューに出掛けました。

いつも利用している山間の川沿いにある無料キャンプ場は

人影も疎らで穴場的なところが気に入っているのですが、

今は連休中ということもあって、

色とりどりのテントがひしめき合っていて、

とても俄かアウトドア家族が入り込む隙間がありませんでした。

仕方なく私は川沿いの峠を遡り、途中にあるダムを越え、

ずっと上流に作られた広場でバーベキューをしました。

そこは秋には紅葉が広がる景勝地ですが、

この時期に訪れる酔狂な者は私しかいないようで、

誰も来ない広場が四人家族で貸切状態でした。

腹が減ったと騒ぎ立てる妻と子に急かされながら

機材のセッティングと調理をして、

初夏のような陽気の中、炭で焼いた肉や魚介を楽しみました。

腹が満たされると体を動かしたくなり、

私が一人で周辺を散策していると、

朽ちかけた鳥居と白い幟が木々の間に見えました。

急な粗い石段を登り近づいてみると、

自然石を祭った素朴な神社に御幣と玉串が捧げられていました。

そこはこの地区の祖霊神のようでしたが、

私が小学生のころ、ダムの開発のために

この周辺の住人は全て家を捨て立ち退いていた筈なので、

今でもこの山奥の神社で祭りが行われていることに

元住人の崇高な精神をみるようでした。

二本の幟旗には

「観宇宙之大」「察品類之盛」と

ダイナミックに書かれており、

漢詩を引用したスケールの大きな視点に

私は目の覚めるような思いがしました。

急流を挟む山の谷間は

ろくに平らな土地など見当たらないのに、

この場所で生活していた人々は斜面を開墾して

その畑で取れた作物で生計を立てていたのでしょう。

そこで人々は辛さや不安に苛まれることも

あったことでしょうが、

目に見えることだけが全てではなく、

宇宙の大きさや命の素晴らしさに目を向け、

日々額に汗していたのかもしれません。

ダム建設のために全て失われたのかと思っていましたが、

この辺境で暮らしていた人々の尊い生き様が

社もない神社から凛と感じられ、

私も手を合わせずにはいられませんでした。


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  1. 2010/05/03(月) 23:25:49|
  2. 人間ライフ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3

コメント

生かされている私

こんにちは。
僕が暮らす花坂にも、昔の人々の大変な生活の後を窺うことができます。ほんとうに、生きているのではなく生かされていることに気付かされます。いい文章ですね。感謝!
  1. 2010/05/05(水) 11:31:44 |
  2. URL |
  3. sumito #dSgqtt7g
  4. [ 編集 ]

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このコメントは管理人のみ閲覧できます
  1. 2010/05/06(木) 22:00:27 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集 ]

sumitoさんへ

周辺には古い木造の廃屋が点在していて、
往時の生活が惹起されました。
人々が大きな存在を心に描き、
自分をその中に置いて直向に生きていたのではないかと感じ、
私も見習いたくなりました。
日々文章が上達するよう願いながら書いているので、
お褒めのお言葉大変嬉しいです。
これを励みに向上させていただきます。
ありがとうございました。
  1. 2010/05/06(木) 22:12:33 |
  2. URL |
  3. すかいどん #-
  4. [ 編集 ]

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