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パパ読ンデ

光を越え、事象の地平面で逢いましょう

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大人迷子


妻の母が入院したので、妻の妹の家族と一緒に私たちも見舞いに行きました。

入院している病院へ着いてみると、

十個ばかりのビルみたいな建物が高台の斜面に雑然と並んでいて、

その建物の隙間に駐車場が所々にあり、

車を適当に空いてるところを選んで停めたら、

義母の入院している病棟から遠くて難儀しました。

義母の病室へ行き見舞ってみると案外元気そうで、

孫が五人来てくれたことが嬉しいようでした。

妻が「この病院にはマックがあるらしいよ」と私に言ったので、

手持ち無沙汰だった私は小腹も減ったしマックへ行き

ハンバーガーでも買おうと思ってこっそり一人で病室を抜け出しました。

一階までエレベーターで降りて病院の案内図を見たのですが

マックの表示が無いので「売店」と描いてあるのがマックなのかと思い、

とりあえず売店へ向かいました。

案内図で見るとこの病院は地下で各病棟や付属施設が繋がっていて、

しかも二階とか五階にも通路が繋がっていてまるで立体的な迷路のようでした。

地下を通って隣のビルの売店へいってみると、

日曜日だからなのかお店は閉まっていて、自動販売機だけが稼動していました。

どうやら売店はマックではない事が確認できたので、

次に目星をつけていたカフェテリアの表示があった方へ行く事にしました。

地下道を歩き、白衣を着込んだ人たちすれ違い、

カフェテリアがあると思しき建物の階段を二階まで登ると、

そのフロアは真っ暗になっていて、非常口の案内板だけが

リノリウムの床に反射して廊下を青白く照らしていました。

こりゃマックなんてあるわけ無いなと思いましたが、

誰も居ない暗い病院の不気味な様子を見ると

一人でそこを歩くドキドキ感を味わってみたくなり、

廊下へと歩を進めました。

左右に何かの部屋があるのはぼんやり目に映るのですが、

その中に何があって何ための部屋なのかは暗くて判りません。

無関係の人間が立ち入ったらいけなかったのかなと思いましたが、

この空間を探検したい好奇心には勝てませんでした。

長い廊下の突き当たりまで辿り着くとそこに階段があったので降りてみると、

さっき白衣の人たちとすれ違った地下道に出ました。

雰囲気的には異次元の世界とかあの世と繋がっていそうな

暗い廊下だったのですが、

劇的な出来事は何もおこらず現実の空間に繋がっていたので

ちょっとがっかりしました。

後はマックがありそうな場所は思い当たらなかったので、

義母の病室に戻ってそこで誰かに聞き出そうとしたのですが、

義母の病棟がどこなのか何階だったのか判りません。

それらを記憶しておくのを忘れていました。

勘で選んだ建物の階段を登ってみても見覚えのある景色が無く、

もっと上の階かと考え階段を登って一つずつフロアを見渡しても、

見覚えの無い顔の患者が歩いているだけで私の子供たちの姿もありません。

それを八階まで繰り返していたら

もう家族の元へ戻れないのではないかと心細くなり、

ちょっとした病院の怖さをここで味わう事ができました。

最上階まで探したのでエレベーターで一階まで降りて建物の外へ出てみると、

義母の入院している病棟は隣にありました。

私はその病棟に入り、もう先ほどまでの心細さを味わなくて済むよう

受付の女性に恥を忍んで迷子になったことを告げて

義母の名前を言うと「五階ですよ」と教えられ、

笑顔の受付の女性に篤く礼を述べました。

妻に「どこいってたの?」と問われましたが、

迷子になっていたとは言い出せず

「マックはなかったよ」とだけ答えておきました。



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  1. 2010/02/15(月) 23:34:13|
  2. 人間ライフ
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