パパ読ンデ

光を越え、事象の地平面で逢いましょう

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煽情の夏

雨が続いて湿度もたっぷり、

いよいよ夏の気配が漂ってきました。

この時期が来ると居ても立ってもいられない気分になるのは、

決して私だけではないでしょうが、

夏になるとどうしても、

熱い砂浜で色とりどりの水着を身につけた若い女性との

一日だけの行きずりの恋などを夢想してしまいます。

現実には妻もいるし海も遠いのでそんなことはできないのですが、

夏は何かしなくちゃ、と焦燥に駆られるのはどうしてなのでしょう。

山地で暮らしている私には、

海の水着ギャルと戯れる機会が無い代わりに、

クヌギの樹液に集う昆虫が夏のアバンチュールです。

六月なのでまだ早いかと思いながら

雨の中を長男と一緒に秘密の樹液スポットへ赴くと、

甘酸っぱい発酵した樹液には

既に虫たちが競うように入り乱れていて、

その中に大き目のノコギリクワガタを見つけた時には、

息子の目もお構い無しに絶叫してしまいました。

昨年の夏から求めていたノコギリクワガタがいきなり手に入ると、

その日一回目のナンパで女性を引っ掛けることができたみたいに

自分に大きな波が来ていると感じてしまいます。

有頂天で木々を見て回ると、

カブトムシやカナブンなども見られ、

梅雨とはいえ森の中はもう夏真っ盛りといった様相を呈し、

私と長男はズボンをびしょ濡れにしながら茂みを掻き分けました。

すると、森の中の一本の木に

シロテンハナムグリが二十匹ほど密集していて、

その奇態な光景に惹かれて足止め見入っていると、

数組のカップルが交尾をしてるのが目に留まりました。

虫の交尾など珍しくも何ともない日常的な景色ですが、

改めて近くで観察してみると妙に淫猥なのです。

雄の黒い大きな生殖器が腹部から伸ばされ、

雌の腹部の奥深くまで挿入されているのです。

そして接合部には粘液が溢れ出ていて、

私はちょっとした裏ビデオでも見ているような錯覚に陥りました。

息子もいる場であまり交尾に夢中になるのもどうかと思い、

我に返った私は帰途につきました。

自動車が停めてある場所まで山道を降っていると、

突然私は判ったのです。

夏が人々を駆り立てるのは生殖のためであると。

我ながら当たり前の結論に苦笑したのですが、

夏になると無数の虫が発生するのは交尾して子孫を残すためです。

暖かいほうが体も活発に動けるし、食物も豊富にあります。

人間はどんな季節でも発情できますが、

我々がまだ猿だった頃の名残が遺伝子に刷り込まれていて、

それが夏になると半裸の水着ギャルへの妄執に

私を誘うのではないでしょうか。

あのハナムグリたちの姿は、

人間で言えば夏に突き動かされた性に奔放な若者と

そう変わりはないような気がします。

自動車に辿り着いたころには、

日も落ちてあたりは薄暗くなっていました。

脇を流れる川をふとみると、

そこには蛍が数匹

緑の光の尾を引きながら飛び交っていました。

長男と手をつないで幻想的な光景を眺めていると、

綺麗に見えるけどこれは交尾相手を探す光なので、

やっぱり蛍も夏に駆り立てられているのかなと

思わずにはいられませんでした。





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  1. 2010/06/28(月) 23:53:11|
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